2009年05月08日

『レイチェルの結婚』/RACHEL GETTING MARRIED

アン・ハサウェイ、別人かと思いました。
お人形顔にあざを作り、たばこズパズパ。
落ち着きのない、感情的で繊細な主人公を見事に演じています。

 姉レイチェル(ローズマリー・デウィット)の結婚式の為、施設から 
 退院してき妹キム(アン・ハサウェイ)。
 自宅での結婚式前の準備、リハーサル・ディナー、式当日の3日間で
 明らかになってくる家族の関係、過去の傷。。。
 
「最も美しいホームビデにしたかった」というジョナサン・デミ監督の意図
どおり、ビデオで撮影されたような動きのある映像。
見る側も結婚式に参加しているお客のように、だんだんとバックマン家の事情が
わかってきます。デミ監督の友人たちが結婚式の招待客としてキャスティング
されていて、いつもどこからか音楽が聞こえてきて、自然なパーティーの
雰囲気。
レイチェルのフィアンセ、シドニー(トゥンデ・アデビンペ)はもの静かで
包容力のあるタイプ。友人をみればその人柄がよくわかりますね。

冒頭、レイチェルが帰宅し部屋をまわりますが、お庭も広く、部屋数もあり
裕福。しかもシドニーのみならず、父親の親友も音楽家(黒人)が多く、
リベラルな家庭であることがわかります。

両親の離婚、多国籍のパーティー、薬物依存。
アメリカな設定なのに、繊細さとあたたかさを感じるのは、
ジェニー・ルメットの脚本の素晴らしさでしょうか。
父は、名監督シドニー・ルメット。
私は『十二人の怒れる男』『狼たちの午後』『評決』『旅立ちの時』が
好きな作品です。

家族という切れない絆。一番わかってほしいのに、すれ違う悲しさ。
あまりにも重い過去を背負いきれずにもがく苦しさ。
リアルです。

監督、脚本はもちろん、キャストが素晴らしかった♪



ここからネタバレ ↓ ↓ ↓


二人の娘の実の母役にデブラ・ウィンガー。
お久しぶりですがキレイです。
が、キムに本音をぶつけるシーン、迫力あります。
ケーキ・カットの時、手をはずしてしまう彼女。
娘の結婚式の準備も傍観者。当日も途中で帰宅してしまう。
もうちょっとキムの痛みに寄り添える母親だったら、変わっていたのかも。

両親、それぞれお似合いの再婚相手だと思いました。
父親の後妻はしっかりしていて、キムにもちゃんと向き合い、
食器洗い機競争の時もヤジを飛ばすなど、これからもお父さんの支えに
なってくれそうで。

母親の相手は、いかにもビジネスライク?
ママはキムとのやりとりもなかったことのように振る舞うように、これからも
深く関わらずに暮らしていくのでしょうか。。。

結婚式翌日、イーサンの写真をバッグに入れ、ぼさぼさの髪のお父さんを
窓越しに見ながら"Dad"とつぶやくキム。
新しい命の誕生とともにキムの幸せを願わずにはいられないラスト。
過去のことは一生消えないけれど、希望のあるラストがよかった。
 


+++ お気に入り♪ +++

♪ 席決めに動物フィギアに名札つけて並べてる。

♪ ギターとドラムの結婚行進曲。

♪ 水色のウェディング・ケーキ
+象。ターメリックの味がするってどんな味?

♪ 即興演奏。新郎のアカペラ。

? シドニーの友人のチャイニーズの方。久石譲かと思った (゚∇゚ ;)

posted by *タンタン at 21:27| Comment(2) | TrackBack(10) | * シネマ & Books * | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月29日

スラムドッグ$ミリオネア/SLUMDOG MILLIONAIRE

楽しみにしていたこの作品。
思っていた以上です!おすすめ☆☆☆☆☆

公式HP 『スラムドッグ$ミリオネア』

 インド、ムンバイのコールセンターのお茶くみの青年、ジャマール。
 「クイズ$ミリオネア」に出演し、最後の1問を明日に、という時に  
 不正を疑われ警察に連行される。
 尋問によって彼が語りだしたのは、不正ではなく、いかに正解を
 知る事になったかの、スラム育ちの彼の人生だった。。。

少年時代のジャマール。与六(NHK天地人)かジャマールかっていうほど
かわいい〜♪
が、その後の彼の人生は過酷で。。。

インドの混沌、子供達のたくましさ、悲しさ、純愛。
随所に散りばめられた伏線が見事にはまり、ラストまで一気に引き込まれます。

インドには、20年近く前に行った事があり、タージマハルも行きました。
その時にもこどもたちの物乞いがたくさんいました。
カースト制、宗教対立、貧富の差、いろいろな複雑な問題がある中、
結局弱い子供達が犠牲になるのですが、インドは、そんな中でも
生きて行くたくましさ、エネルギー、生命力を感じる不思議な国でした。

ジャマールとラティカの物語が中心となりますが、
私が気になったのは、兄サリーム。
ジャマールもサリームもお互いがいなければ、生き延びていけなかった
過酷な状況で、憎んでも切れない絆。
いつもギリギリでサリームがとる行動が切なくて。。。

ほんとにラストまでドキドキ。
辛いシーンもありますが、ストーリーの面白さ、テンポ、音楽♪
映画って面白い!って久しぶりに思える作品です。

作曲家A.R.ラフマーンはインドの坂本龍一と呼ばれているとか?





映画の中では、嫌な奴だった司会者役のアニル・カプール氏。
2006年からNGOプラン・インドの親善大使として活動をしていて、今回の出演料全額を寄付しているそうです。
アニル・カプール氏からのメッセージ

原作は、インドの外交官が書いた「ぼくと1ルピーの神様」



シナリオ本↓




予告編で使われている曲は本編にはありません。前半の曲は、イギリスの
アーティスト"The Ting Tings" のアルバム『We Started Nothing』の1曲め
「Great DJ」
只今、長男がギターで練習中♪



後半の曲は "Snow Patrol"の「Chasing Cars」いい曲だ〜♪
『Eyes Open』というアルバムに入っているそう。



posted by *タンタン at 15:26| Comment(2) | TrackBack(29) | * シネマ & Books * | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月08日

『マンマ・ミーア!』/MAMMA MIA!

娘と一緒に見てきました。
期末試験が終わるのを待っていたので、終わっちゃうかも。。。と
心配していましたが、空席はまばら。まだまだ人気のようです。

 ギリシャの小さな島でホテルを営んでいるドナ(メリル・スト
 リープ)。1人娘ソフィ(アマンダ・セイフライド)の結婚式に
 ドナの友人、ソフィの友人が続々と島に到着します。
 そこに現れたのが男性3人。
 ソフィは母の昔の日記をこっそり読んで父親と思われる男性3人を
 母には内緒で結婚式に招待したのですが。。。

ハイテンションなオバサマ達に始めはちょっと引きますが、
これはお祭りと同じ。ノッて楽しむミュージカル!

私はリアルABBA世代なので、楽しかった〜♪
またABBAの曲がギリシャにピッタリ♪





そしてABBAってこんなにいい曲だったんだと再認識。
聞いていた当時は英単語が耳に入ってくるだけで歌詞はよく
わからなかったのね。。。

特にSlipping Through My Fingers なんて、○年前の自分の
結婚式前日を思い出し、娘や息子の将来を思って泣けました。
メリル・ストリープの歌も初めて聞きましたが、さすがの迫力です。
(ちょっとコブシが入ってた?)
女優さんの歌って感情がそのまま歌詞にのっている感じで、
プロの歌手とはちょっと違う感動があります。
ソフィ役のアマンダの声がとってもチャーミング。
1曲め、I Have A Dream ですっかり引き込まれました。

パパ候補3人も豪華です。上手すぎないのが、かえって好感度UP?

娘はCMで流れていた Dancing Queen しか知らなかったのですが、
I Have A Dream / Thank You For The Music もいい歌だね〜、と
気に入っていました。

笑って、しんみりして、ハッピーエンド!
エンデイングのミュージック・シーンに嬉しいサプライズも。
それにしても皆様よくあの衣装を。。。
あそこまではじけるとすがすがしいです!

さっそくサントラ購入。
「チキチータ」「アイドゥ、アイドゥ、アイドゥ」
「恋のウォータルー」が入っていないのが残念ですが、
毎日、夕食作りながら歌ってます♪


&あ〜勘違い(・_・;)
ドナの友人の背の高い方。
私と娘は「ハリーポッターのハグリットの彼女だよね〜。
あんなにスタイルよかったんだね」などと帰りの車で
盛り上がっていました。
が、パンフレット見たら、まったくの別人\(;゚∇゚)/

さらに料理家の方。
ハリーポッターのウィーズリーおばさんであることがわかり、
ダブルショック(◎_◎;)
まったくわからなかったぁ。。。

posted by *タンタン at 18:00| Comment(0) | TrackBack(12) | * シネマ & Books * | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月15日

『チェ 39歳別れの手紙』



キューバ革命の成功から約10年後、
ゲバラはキューバでは大臣になり、工業化をすすめ、キューバ革命時に出会った
アレイダと結婚し4人の子供もいたのに、全てを捨ててボリビアの山奥に向かいます。
自分の助けが必要な所ならどこへでも行く、と。

今回は結末がわかっているだけに見るのが辛かったです。
だんだんと追いつめられ、頼みの共産党の支持も得られず
農民からは裏切られ。。。。

でも、喘息が悪化し、苦しんでいてもきちんと話を聞き、
農民に対しても礼儀をもって接する姿はかわりません。

これを観ているとキューバ革命が成功したのは、すべてのことが
うまくいった奇跡的なことのように思われます。
やはりカストロという情報操作にもたけ、政治的指導者がいて、
また仲間にも恵まれていたからこそ成し遂げられたのでしょう。

チェのように志を持って革命に身を投じるためにはかなりの教養が必要です。
あのボリビアの山奥の農民たちは、病気になっても病院にもいけず
子供達を学校に通わせることもできないのですが、自分たちの未来のための
革命と言っても理解はできなかったのではないかと。彼らにとっては政府軍も
解放軍も同じに見え、恐怖によって支配した政府軍についてしまっても
仕方がないように思います。

途中、 解放運動の国際的支援網を組織するようバートランド・ラッセルや
ジャン=ポール・サルトルに頼むシーンがありましたが、チェほどの教養と
情熱があるなら、教育や思想で世界を変えて欲しかったです。
でも、いつも弱き人とともにいた彼には行動しかなかったのでしょう。
また、こんな風に思うのは平和な日本に住んでいるからかも、とも思いました。

* * * * * * * * * *

映画には説明がありませんでしたが、チェの遺体の埋葬場所はボリビア政府により
長らく秘密だったそうです。が、埋葬した関係者の一人が歳をとり、このまま黙って
いればチェの埋葬場所が永遠にわからなくなる、と公表。ちょうど没後30年。
ボリビア政府も協力し、遺骨は発掘されました。
今はキューバのサンタクララにお墓があるそうです。

『モーター・サイクル・ダイアリーズ』『チェ』の2作のおかげで
今まで持っていた共産主義、革命のイメージが変わり、ゲバラやキューバにも
興味が湧いてきました。

* * * * * * * * *

まったくテイストは違うけれど、次はコレを観てみたい↓

『ぜんぶ、フィデルのせい』


posted by *タンタン at 19:05| Comment(2) | TrackBack(12) | * シネマ & Books * | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月13日

『チェ 28歳の革命』

さっそく長男と観てきました。
今回、『モーターサイクル・ダイアリーズ』を観たすぐ後なので
私にしては映画館に行くの早いっ♪




作品上映前に簡単なゲバラの説明がありましたが、事前に年譜を頭にいれておくと
わかりやすいかも。

この作品では、1955年カストロと出会いキューバへ出発するところから1959年
政府軍バティスタを倒しハバナへ向かうまでのキューバ革命時と1964年ニューヨーク、
国連総会でのスピーチが描かれています。
革命時はカラー、ニューヨークはモノクロですが、交互にでてくるので
ちょっと戸惑いました。あとから年譜をみて納得。

革命の目的はアメリカなどの搾取から自由になること。
最近のアフリカへの関心とともに先進国がいかに儲かるように
他の国をコントロールしているかがわかるようになってきましたが、
50年前に既に本気で世界を変えようとした人こそゲバラでした。

この革命には多くの犠牲があり、武力闘争を支持することはできませんが
虐げられている人達に寄り添うぶれない信念は人間として惹かれます。
農民を尊敬し、土地は耕す者のものと説くゲバラ。
誰に対しても名前を聞き、必ず握手をして自ら笑顔で名乗る。
その姿勢は、捕虜に対しても汚い言葉を使うな、というほど徹底しています。

映画には出てきませんが、1959年ゲバラは来日したこともあり、広島を訪問しています。
しかも日程には広島は入っていなかったのに、大阪から夜行列車にのってわざわざ訪問した
とのこと。『モーターサイクル・ダイアリーズ』でハンセン氏病患者のいる病棟に向かうため
川を泳ぐシーンが重なりました。

☆「チェ・ゲバラ 広島」で検索したらこんな面白いサイトを発見!
文芸ジャンキー・パラダイス
あの人の人生を知ろう〜チェ・ゲバラ

アメリカにとって敵だったキューバのカストロ、ゲバラについて
こんな風に描けるようになったのは時代が進歩したのでしょうか。
NYの演説の中で虐げられた存在としてアメリカの黒人についての言及が
ありましたが、45年後にして、オバマ大統領誕生です。

主演のベニチオ・デル・トロは見事です。NYの演説シーンなんて本物?って
思えるほど。
陽気なカミロ役は、ヒーローズの画家役のサンティアゴ・カブレラ。観ているときは
わかりませんでした。
カストロの弟ラウルは『ラブ・アクチュアリー』でローラ・リニーが片思いしていた彼。
「ピープル」誌の「世界で最も美しい50人」に選ばれたそう。


勝利してもなお、浮かれることのないゲバラ。
彼は最大多数のために無私に徹することができる人。
でもすべての人が同じように行動できるはずもなく、あくまでも理想を追い続ける彼と
回りとのズレがラストのせりふに表れていて、今後の行き先を暗示しているようで。

エンド・クレジットの後に『チェ 39歳別れの手紙』の予告編があります。
これも見なきゃ!



posted by *タンタン at 21:56| Comment(2) | TrackBack(17) | * シネマ & Books * | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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